SPECIAL REPORT
「強請り」
なんて読みました?
「ねだり」も「ゆすり」も漢字にすると同じなんですね。
吝かでなければ「おねだり」、
弱みをつつかれれば「ゆすり」?
「吝かでない」とは、否定しているようで積極的な肯定であることをあらわす、ツンデレ属性を持つ謎の日本語。
元々「吝か=ケチ、物惜しみをする」といった思い切りの悪い様子を言う否定的な言葉。
これを「~でない」と打ち消して「吝かでない」です。
「お強請り」に弱いってことは、せがまれたい気持ちがあるんですね。
どうかお願いと無理に頼まれ、甘えてくれてると思いたい。
でもね、「せがむ」には、責め叱る・非難して苦しめるって意味もあるんです。
こうなると、この行為に最も適切なのは、
カツアゲ
のような気がしてきました。
恐喝の「カツ」と「巻き上げる」のアゲをくっつけた、
ヤクザや不良の隠語。
可愛いですか?
良い子がしますか?
ケチで物惜しみする飼い主をカツアゲする犬。
・・・仲良しなんでしょうか?
人間は満足かもしれませんが、犬の心中は穏やかでない気がします。
与えるなら、与えて良い時のお強請りされる前にあげればいいのに。
ないものを欲しがったり、実現できないことを無理に望むことを
「無い物強請り」と言います。
「可愛いお強請り」そのものが、
そもそも無い物強請りなのかもしれません。
要求吠えで責め叱られることが多くなったり、身勝手さを感じたり、
不機嫌さを気に病んだり、噛まれたり、逃げられたり。
それは、甘いプリンだと思って買ったのに卵豆腐だったのに似ています。
捨てますか?それとも、卵豆腐は卵豆腐としてちゃんと食べますか?
卵豆腐に罪はありませんよね?
卵豆腐がお強請りしないのは、なぜでしょう?
お強請りするのは、生きていて自分の感情があるからですよね。
人間以外は「無い物強請り」をしないらしいと知って、四苦八苦の毎日です。