SPECIAL REPORT

Mさんとフィールドを走るL君

2011年10月7~9日にフランス、10月11~16日にアメリカで開催される
アジリティ競技会に日本から遠征する犬がいる。
パピヨンのL君(エル/3歳♂)だ。

FCI Agility World Championship France Lievin (France / Lievin) … JKC代表

USDAA Agility World Grand Prix (USA / Kentucky) … OPDES代表

命名の由来は、映画「デスノート」のスピンオフ作品である
「L change the WorLd」(2008年2月9日公開)から。
ちょうどL君がM家に来た頃、この映画のCMがTVで流れていた。
M家の「犬 change the WorLd」の歴史を知りたくて、10の質問に答えて頂いた。


10 questions about 「L change the WorLd」

Q1.L君の生年月日 2007年11月23日

Q2.アジリティにハマったきっかけ 2004年、先住犬のRubyが2歳半の時に 草アジの体験アジリティに参加。
犬と一緒に走ることの楽しさを知り、
その日から毎週末アジリティにささげる人生になりました。

Q3.アジ・オビの訓練は生後どのぐらいから? Ruby・・・生後半年で しつけ教室参加~半年で卒業。
それからアジリティを始めるまでは、そこのしつけ教室のステップアップの簡単ドッグダンスなどに参加。
アジリティは2歳半。その中でオビディエンスCD2受験、チームテスト受験。

L・・・アジリティというよりは、アジ機材になれるという意味で生後5ヶ月ぐらいから。
アジリティとして、ちゃんと練習を始めたのは7ヶ月ぐらい 。
(1歳までは、短時間・ハードルを低くして・体の負担減を考えながら)
オビとしてのトレーニングは、1歳ちょっと前から。

育て育てられて・・・

Q4.上記訓練より以前に心がけたことは? 家庭犬として、迷惑を掛けない最低限のルール厳守を目指しました。
もちろん、いまだ過程中で 問題克服の途中です。

Q5.Ruby&L それぞれのカフェデビューはいつ?」 Ruby・・・生後8ヶ月ぐらい。初参加のオフ会で。
L・・・生後3ヶ月。OSANPO会の後、夕食を食べに。クレートインでしたが。

でも、基本的に電車移動でカフェに行くことが多いので、今もクレート待機でカフェインです。

Q6.お子様たちとわんこの関係について、思うことを 子どもが犬を育ててくれたと思うし、犬が子どもたちを育ててくれたと思います。
上の娘が年少・下の娘が1歳半の時に、Rubyがやってきました。
犬の散歩に、母子3人で近くの公園まで遊びに行くのが毎日の日課でした。

上の娘は、犬育てなどには積極的ではないですが
犬の気持ちをよく考えることが、他人に対して優しく接することに繋がっている気がします。

下の娘は、犬と良く遊び、犬は、娘の面倒をよく見てくれてると思います。

きっと犬と子供、お互いに面倒を見合っている気でいるのかも(笑)

Q7.海外遠征までの道のりをカンタンに 昨年のUSDAA(OPDES)のファイナルで
「障害あと二つ」というとことで凡ミスをし、代表の座を逃しました
その時に、「来年は必ず、行く!」と、決めました。

OPDESは1年間の競技会中AG3をCR1席とCR1回でファイナル権を獲得でき
Lは、2011年の1月にその権利を獲得。

そして、4月末の福岡原鶴で行われた代表選考会ファイナルで、1席になり代表になりました。

JKCの方は、6月の代表選考会に出るために
ブロック以上の競技会で5席以上に入り、ポイントを獲得しなければなりません。
さらに、その獲得ポイント上位20チームしか選考会に出ることができません。
なので、JKCの競技会では、AG・JP両方をCRし両方5席以内に入ることを目標にし
幸い、Lは獲得ポイント2位で選考会に臨むことが出来ました。

跳ねるようなL君のジャンプ!

そして、6月の代表選考会で2席になり代表になりました。

Q8.パピヨンと言う犬種についての感想 基本的には、パピヨンは神経質な犬種だと思います。
しつけの過程がずれると、よく吠えたり咬んだりするようになると思います。
でも、人懐っこいし、賢いので、上手に関係を作ることができれば
子どもにも扱いやすい犬種だと思います。

Q9.『社会化』と『躾』と『訓練』の違いとリンク(実感として) 「社会化」 これの意味が、履き違えられているように思います。
本来の社会化は、人間社会とのかかわり方だと思うのですが
良く行われているパピートレーニングでは、
他の犬たちと上手に遊ぶことに重点を置かれているような気がします。

「躾」は、人間と一緒に生活する上でのマナー、ルールの厳守だと思います。
犬が人間と上手に付き合えるための、犬との意思疎通という感じでしょうか?

「訓練」は、ある意味ショーだと感じています。
演じている時間・・・
もちろん、この演じる時間を共有することで
犬との関係が築けることも多々あると思いますが、
訓練だけでは理想的な家庭犬にはなれないと思います。

逆を言えば、訓練では上手に出来なくても、理想的な家庭犬は沢山いると思います。

Q10.これからアジリティを始めたい方に一言! 継続は力なり。
最初は上手く出来なくても、犬と意思の疎通ができなくても
いい訓練士さんについて、続けて行くと必ず犬に伝わる時が来ると思います。

犬と一心同体になれたあの瞬間は、何物にも代えられない 気持ちのいい瞬間です。
犬も人間も、運動不足な近代社会。
犬と一緒に大きな声を出しながら 汗をかく時間は、とっても楽しいです。


L君の最新情報は、Blogでチェック! 「wings」 ちびっこ姉妹の日常とパピヨンRuby&Lのアジ生活


映画「L change the WorLd」のキャッチコピーのひとつに、

Lが変わるのか。世界が変わるのか。

というのがあったなと思い出した。

わんこにとっての世界は、飼い主さんが作り出すもの。
犬が犬であることは、変わりようがない。
どんなに頑張っても、猫にもハムスターにも鳥にもなれない。
当たり前のことなのに時々私たちは忘れてしまって、
犬の身体的な欲求を「喰う寝る」と「抱っこ・ナデナデされたい」だけにしたくなって、犬たちにストレスを与えていないだろうか?

子育て中の一人の主婦が、犬との出会いで世界を広げたのは、
犬たちの動きたい欲求を抑え込むのではなく、満たす方向を選んだからだ。
お子様たちの兄弟代わりとしての家庭犬時間生活を大事にしながら、母は愛犬たちと走り続けるのだろう。
子供が犬を育ててくれ、犬が子供を育ててくれたというMさんだけれど、
親の後姿から生き様を感じ取って子供は育つものだと聞いたことがある。

生き生きと楽しそうに頑張る母、その姿を優しく見守る父。
愛犬と母が一心同体となり、駆け抜ける姿。
2人のお嬢さんたちは、ただ家に犬がいる生活以上の何かを感じているはずだ。

「家族」とは?「夫婦」とは?「生きる」とは?
「友達」とは?「ルール」とは?「優しさとは?」
そして、「リーダーシップ」とは?
子供たちに対する犬たちの功績は、いつだって大きい。

いっしょに息を弾ませ汗をかいてくれる人間の家族に恵まれた犬は、本当に幸せだ。
「リーダー」に体を支配され行動を規制されるのではなく、「リーダーシップ」に心身を守られるから。

アジリティでなくてもいい。
みなさんも天気の良い日は、太陽の下で愛犬と思いっきり汗をかいてみませんか?
L君、Mさん、フランスでもアメリカでも頑張って来てください!

※ 開会式には「NOHUG NOLIFE」オレンジバンダナを付けて参加してくださるそうです。 ※

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